“Sphinx Legacy” 編纂記 第25回

加藤英夫

出典:”Sphinx”, 1918年1月号 執筆者:不明

The above photo is of the home of the Demons Club of Baltimore, Md. So far as I know, it is the only building owned and occupied by a magical society in this or any other country. The Demons Club is small as to numbers but mighty big in work and efficiency for magic.

‘Demons Club’のクラブハウスの紹介です。執筆者はこれがアメリカで唯一の、マジッククラブ所有の建物であると書いています。ここにマジシャンが集まり、マジックを見せ合い、マジックについて語り合い、マジック発展の輪を広げていくという息吹を、この写真から感じます。以下の室内写真は、同クラブサイトよりの引用です。

Demons Clubについて調べると、このクラブの草創期はこの建物の中で様々なイベントが行われ、このクラブがたいへん活動的なクラブであることがわかります。そのようなエネルギーが将来、’Magic Castle’誕生にもつながっていたのではないかと、私の想像は飛躍したのでした。

写真に見られる小さなステージには、つぎのような超一流マジシャンたちが出演しました。

Alexander, John Calvert, Theo Bamberg, Howard Thurston, Harry Blackstone Sr., Henry Ridgeley Evans, Harry Houdini, Dante.

以下の写真はクラブハウスではなくレストランにおけるものですが、Howard Thurstonを迎えたDemon’s Clubの晩餐会です。

”Sphinx”には、このようにマジッククラブがプロマジシャンを迎えたパーティの様子が、かなり頻繁に報告されています。そのような歓迎会が行われることの一因は、アメリカの国土がたいへん広いことにもあると思います。しかも訪れた都市では、1日だけでなくある程度の期間滞在することも関係していたのでしょう。

(つづく)